日本の天候の概説

Seasonal variation of meteorological elements in 札幌, 東京, 福岡, and 那覇
Legend

図1 月平年値の季節変化 札幌, 東京, 福岡, 那覇
緑、赤、青線 はそれぞれ月毎の平均、最高、最低気温を示します。青、茶色の棒グラフは月降水量と月間日照時間をそれぞれ示します。

冬 (12月~2月)

Weather chart at 00UTC, 10 December 2012

図2 2012年12月10日09時 地上天気図
ユーラシア大陸には発達したシベリア高気圧、北太平洋には発達したアリューシャン低気圧があって日本付近は強い冬型の気圧配置となっています。このため、日本付近には強い寒気が流れ込み、日本海側では大雪となっています。

冬は、シベリア高気圧とアリューシャン低気圧がともに強まります。日本付近は等圧線が縦縞模様の冬型の気圧配置となって、北西の季節風が吹き、シベリアからの寒気を運んできます。この冷たい季節風が山に当たって上昇気流となり雲が発生するため日本海側では雪の日が多く、山沿いを中心に3mを超す積雪となる所もあります。一方で、太平洋側では山から吹き下ろす乾いた風となり晴れの日が多くなります。 気温は、北海道では氷点下の日が続きますが、沖縄・奄美では15℃以上の日が多く、北海道と沖縄では20℃以上の気温差があります。

春 (3月~5月)

Weather chart at 00UTC, 4 May 2006

図3 2006年5月4日09時 地上天気図
移動性高気圧が日本付近を覆っています。このため、北日本から西日本にかけては晴れの天気となっています。

春は、日本付近を高気圧と低気圧が交互に西から東へと通過し、天気は数日の周期で変わります。気温の変化も大きく、低気圧の東側では南からの暖かい空気が流れ込むため、気温は上昇しますが、低気圧の西側では、北からの冷たい空気が流れ込むため、気温は下降します。 春の後半は高気圧に覆われる日が多くなって日照時間が次第に多くなりますが、沖縄・奄美では5月には梅雨の時期に入ります。

夏 (6月~8月)

Weather chart at 00UTC, 16 August 2007

図4 2007年8月16日09時 地上天気図
太平洋高気圧が西に張り出し、西日本から東日本にかけては猛暑日のところがあります。この日の最高気温は、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で40.9℃を記録しました。

夏の前半は、北海道を除いて全国的に梅雨前線の影響で降水量が多くなります。夏の後半は、太平洋高気圧に覆われて、全国的に晴れて気温が高くなります。気温は全国的に30℃を超える日が多くなり、北海道と沖縄の気温差は5℃前後と小さくなります。一方、オホーツク海高気圧が現れると、北日本太平洋側を中心に冷たく湿った東よりの風の影響で、曇りの日が多く気温が低くなることがあります。沖縄・奄美では8月に 台風の接近数が多くなります。

秋 (9月~11月)

Weather chart at 00UTC, 21 September 2011

図5 2011年9月21日09時 地上天気図
台風第15号と秋雨前線の影響で、東日本を中心に大雨となっています。

 9月は、秋雨前線や台風の影響で降水量が多くなりますが、西日本を中心に残暑の厳しい年もあります。10月は移動性高気圧に覆われてさわやかな晴天となる日が多くなります。11月になると、低気圧の通過後には一時的に冬型の気圧配置となる日が現れ、日本海側を中心に時雨の日が多くなり北日本では雪が降り始めます。