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積雪計/障害事例と対策

積雪計は「積雪の深さ」を測定します。「積雪の深さ」とは自然に降り積もって地面をおおっている雪などの固形降水の深さをいいます。似た言葉に「降雪の深さ」があります。「降雪の深さ」はある時間内に、地表に降り積もった雪などの固形降水の深さをいいます。
ここでは気象庁で使用している「積雪計」(主に超音波式)を中心に説明します。設置に関する注意点は他の積雪計についてもほぼ同様です。


障害の予防とデータの品質確認

積雪計はさまざまな原因により正常な測定ができず、データが異常となることがあります。また変換部や回線の異常によりデータが入電しないこともあります。このため定期的に積雪計のデータをその周辺に設置されている気象庁の観測データと比較したり、天気の実況から妥当な観測を行っているかなどを確かめて、データの信頼性を確認する必要があります。
周辺の観測データと比較の結果、積雪の深さが異常に増加あるいは減少している場合や、雪が降っているのに積雪の深さの増加が測定されない場合には、データ異常の可能性があります。

降雪は雨量計のヒーターで融かされて、降水量としても測定されます。気温が0℃以下で降水がある場合は、ほぼ降雪と考えられます(ただし、みぞれの場合もあります)。
降った直後の雪は比重が小さいため(0.1〜0.05程度)、降水量の10〜20倍程度の降雪に相当しますが、積もった雪は固くしまるため降雪の深さの2/3程度が積雪の深さの増加分に相当します。
長期的に積もった雪の比重はさらに大きくなり、0.2〜0.4程度となります。

コラム 積雪の深さと降水・気温・風速との関係

積雪計を備えたアメダス観測所では積雪の深さとあわせて、降水量、気温、風向風速などを測定しています。降水は雪でも雨でも測定しますが、雪は風によって流されやすいので雪による降水の測定は雨に比べて風の影響が大きくなります。また、積雪の深さは雪が降っている場合は増加し、雨が降ると減少します。ほかに積雪の深さを減少させる要因としては気温の上昇があります。以下にある観測点における積雪の深さと降水・気温の関係の例を示します。

積雪の深さ・累積降水量・気温

障害原因と対策の一覧表

障害事例 原因 対策
近隣の観測所より積雪の深さが目だって大きいかまたは小さい、または積雪がないのに積雪が観測される 接続ケーブルの接触不良 信号レベル、回路動作を確認し不具合があれば交換・修理する
浸水による回路動作不良など信号伝達・処理部の故障
観測所周辺の環境が変化し、風の流れを乱すものがある 樹木の生育や建物の新築・改築等により周辺環境に変化がないか確認し、伐採や草刈りを行うまた必要があれば適切な環境に移設する
測定面の積雪が外的な要因(人、動物等)で乱されている 外的な要因を確認し対策をとる
測定面を正常な積雪の深さにもどす
送受波器の取り付け方向や高さにズレが生じている 支柱や送受波器の設置状況を確認して、ズレが生じている場合は再調整する
測定面が凸凹になっている 測定面を平坦にする<
測定面に雑草が生えている 草刈を行う
送受波器に蜘蛛の巣やゴミ、雪などが付着している 送受波器を点検し、付着物があれば取り除く
観測値が変動する 強風により送受波器が振動している 必要な場合は支柱の剛性を高めるなどの対策をとる
接続ケーブルの接触不良 信号レベル、回路動作を確認し不具合があれば交換・修理を行う
浸水による回路動作不良など信号伝達・処理部の故障

運用開始前点検

運用開始前には送受波器の清掃、測定面の除草をおこない。測定値が0cmになるように調整します。(零点調整) 送受波器に蜘蛛が巣を作っていることもあります。

運用開始前点検

観測環境の変化

樹木の成長や建物の新築などで観測環境に変化がないかを定期的に確認し、観測環境の保全に努め、必要があれば設置場所を変更します。

観測環境の変化

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