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温度計・湿度計/観測の原理

気温や湿度は人間の生活や農産物の育成と深く関係し、その観測値は日常の生活や各種の産業等に利用されています。
ここでは気温・湿度を測定するため気象庁をはじめ地方公共団体や各種事業者が広く使用している「電気式の温度計・湿度計」を中心に説明します。


電気式温度計

電気式温度計には、白金抵抗温度センサが使用されています。温度に対する白金の電気的な抵抗値の変化を測定することで温度を測定します。

温度と白金抵抗体の抵抗値の関係

白金抵抗温度センサ

白金抵抗温度センサは、後述する通風筒内に取り付けられ、変換部に接続されます。変換部では抵抗値を計測して温度に換算し出力します。

白金抵抗温度センサの断面図と外観

電気式湿度計

電気式湿度計には、高分子膜湿度センサが使用されています。高分子膜湿度センサは、相対湿度の変化に応じて高分子膜に含まれる水分の量が変化し、これにより誘電率が変化することから相対湿度を測定します。
原理的には、下図のようなコンデンサを作れば湿度センサとなり、高分子膜の誘電率の変化はコンデンサの静電容量の変化として測定されます。実際のセンサの電極は極めて薄い金属の蒸着膜で、電極を通して高分子膜は水分を吸収・放出します。

高分子膜湿度センサの原理

湿度センサと変換部

電気式湿度計はセンサ部と変換部からなっています。
センサ部は後述する通風筒に設置され変換部とケーブルを介して電気的に接続されます。
変換部は湿度センサの静電容量を測定し、相対湿度に変換して出力します。

湿度センサと変換部の外観

コラム 相対湿度とは

湿度は空気のなかにどれだけ水蒸気(水が気体になったもの)があるかを示すものです。

ある温度の空気に含まれている水蒸気の水蒸気圧と、 その温度における飽和水蒸気量圧の比を百分率で表したものを相対湿度といいます。飽和水蒸気圧は、温度によって変化するため、 空気に含まれている水蒸気の量が一定でも、温度が変化すると相対湿度は変化します。

例えば、気温が15℃のとき、その空気の水蒸気圧が8.52hPaの場合、下のグラフよりその温度における飽和水蒸気圧は17.04hPaなので、(8.52÷17.04)×100 = 50 となり、相対湿度は50%となります。

温度に対する飽和水蒸気圧の変化

通風筒

屋外で気温や湿度を測定するには、日射や風雨の影響を受けないようにする必要があります。
このため温度・湿度センサを通風筒の内部に設置して測定します。
気象庁の使用している通風筒は二重の円筒となっており、その間に断熱材を入れて日射や反射光が直接センサに当たらないような構造になっています。また、常にファンにより通風(約5m/s)しています。

通風筒は図のような仕組みになっています。
通風筒上部には電動のファンがあり、これにより筒の下から上に向けて常に外気を取り入れ、気温・湿度を測定しています。また、温度・湿度センサを日射や風雨から守る役割もあります。

通風筒の断面図と外観

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