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ロゴ ~こんにちは!気象庁です!平成27年1月号~

目次

雪の予報の難しさ
気象科学館の年末年始のお休みについて
平成26年11月の地震の状況
平成26年11月の火山の状況
平成26年11月の日本の天候
平成26年11月の世界の天候
平成26年10月の毎日の天気図
リーフレット版「こんにちは!気象庁です!」【PDF形式:約115KB】
内容
雪の予報の難しさ

雪の予報の難しさ


 平成26年(2014年)2月の関東甲信地方は、8日から9日、14日から15日と短期間の間に2回の記録的な大雪となりました。1回目の大雪では千葉市で33センチと観測記録を更新する積雪深となり、2回目の大雪では甲府市114センチ、前橋市73センチ、熊谷市62センチなど関東甲信地方の各地で観測記録を更新する積雪深となりました。

 どちらの大雪も「南岸低気圧パターン」とよばれる気象状況によって発生したものですが、「南岸低気圧パターン」では気温のわずかの差により、雨になるか雪になるか、雪となっても積雪が増えるか増えないかが変わるため、雪の予報は難しくなります。

 東京(大手町)では2回の大雪で、積雪の深さの最大値がまったく同じ27センチとなりましたが、実況経過を見ながら2回の大雪の間にどのような違いがあったのか比較してみます。左図は1回目の大雪、右図は2回目の大雪についての東京(大手町)の1時間降水量、1時間降雪量、気温のグラフです。ここで、1時間降水量は雪と雨を併せて雨に換算したら何ミリになるか、1時間降雪量はその前の1時間で積雪深が何センチ増えたかということを意味しているものです。

東京(大手町)の1時間降水量(ミリ)、1時間降雪量(センチ)、気温の時系列(℃)
【東京(大手町)の1時間降水量(ミリ)、1時間降雪量(センチ)、気温(℃)の時系列】

 2月8日の雪は気温がほぼ氷点下で降っており、降水量1ミリが積雪1センチの増加をもたらすような状況となり、総降水量31ミリで積雪の深さの最大値が27センチとなっています。このときの雪は地面に積もった雪が風に吹かれて舞い上がるような軽い雪となっていました。

 一方、2月14日から15日の場合は、8日に比べ気温はやや高い状況で、総降水量96ミリで、積雪の深さの最大値が27センチとなっています。雪が降った期間は14日5時過ぎから15日2時ごろまでで、以降は雨となっています。もともと比較的気温が高いときに降る雪は水分を多く含んでいるため「湿った重い雪」となりやすいことに加え、15日の関東地方では明け方ごろから雪が雨に変わったため、積もった雪が雨を吸い込みシャーベット状となったことで一段と重さが増加しました。このため、車庫やビニールハウスなどは屋根に水を多く貯めたのと同じ状態になり、重さに耐え切れずに倒壊した被害が多く発生しました。


 ところで、雪の予報を行う際に考えなければならない気象条件は、大きくわけて3つあります。

 1つ目の条件は、雪のもととなる降水をもたらす雪雲が流れ込んでくるか、あるいは発生するかということです。日本海側では寒気が日本海上空を渡って来る際に、海面から発生する水蒸気を材料に雪雲を発生させることによって雪が降りますが、その雪雲は山地にさえぎられて太平洋側には流れ込みにくいため、太平洋側に雪をもたらす雪雲の多くは南の海上を通過する低気圧によってもたらされます。南側の沿岸部を通る低気圧という意味で「南岸低気圧パターン」という表現が用いられています。

 2つ目の条件は、地上から上空までの全層で気温が低いかどうかということです。夏場の一時期を除き、上空の雲の中での降水は一般に雪です。この雪が解けずに地上まで届くと雪になり、落下してくる途中に0℃以上の暖かい空気の層があるとそこで解けて雨となります。雪が解ける際に周囲の空気を冷やす効果もありますので、南岸低気圧で雪が降るかどうかという状況においては気温の予想はかなり難しいものがあります。14日の例では気温が1℃程度では積雪はなかなか増えず、0.5℃以下になると積雪が毎時間増えていますが、少し気温が上がり0.5℃を超えるようになると雪が雨に変わっています。

 3つ目の条件は、雪雲からの降水の量が多いか少ないかということです。低気圧の発達、進路やスピードが降水量に影響し、多い場合は大雪となる可能性が高くなりますし、少ないとそうはなりません。

雪の予報を行う際に考えなければならない気象条件
【雪の予報を行う際に考えなければならない気象条件】


 気象庁においては、予報官がこれらの気象条件について、多くの資料を分析して総合的に判断を行っています。大雪が予想される場合には、事前に「大雪に関する気象情報」等の発表を行い、大雪の可能性が高くなってきたときには、大雪注意報、大雪警報の発表を行って皆様に注意や警戒を呼びかけ、さらに状況に応じて気象情報を発表して状況を解説しています。先に説明したように、南岸低気圧に伴う大雪の予想には技術的にいろいろと難しい面がありますが、今後も予報精度を向上させるため取り組みを続けていきます。


気象科学館の年末年始のお休みについて


 気象科学館は、平成26年12月27日(土)~平成27年1月4日(日)まで、お休みをいただきます。

 (気象科学館について)
 気象庁では、現在の気象業務や、災害から身を守る方法を知っていただくために、映像や機械の展示などを中心とした「気象科学館」を設けております。
 年末年始を除き、10時~16時まで開館しております。土日、祝日(年末年始を除く)は、気象予報士が説明員として常駐しております。


平成26年11月の地震の状況

平成26年11月の火山の状況

   

平成26年11月の日本の天候

平成26年11月の世界の天候

ヨーロッパ中部~アルジェリア北部の高温

 ヨーロッパ中部からアルジェリア北部にかけて異常高温となりました。フランス南部のグールドンでは月平均気温が11.8℃(平年差+4.1℃)、アルジェリア北部のティジウーズーでは月平均気温が17.3℃(平年差+2.9℃)でした。

ヨーロッパ南西部~モロッコの多雨

 ヨーロッパ南西部からモロッコにかけて異常多雨となりました。フランス南東部のニースでは月降水量が563mm(平年比517%)、モロッコ中部のワルザーザートでは月降水量が91mm(平年比901%)でした。イタリア、フランス、スイスでは大雨による洪水や地すべりの影響で少なくとも10人以上、モロッコでは月後半の大雨の影響で30人以上が死亡したと伝えられました(欧州委員会)。

米国中西部~メキシコ北東部の低温

 米国中西部からメキシコ北東部にかけて異常低温となりました。米国インディアナ州のインディアナポリスでは月平均気温が2.2℃(平年差-4.2℃)、メキシコのコアウイラ州サルティージョでは月平均気温が10.4℃(平年差-3.9℃)でした。

図 月平均気温平年差分布図・月降水量平年比階級分布図

月平均気温平年差分布図 月降水量平年比階級分布図

図をクリックすると、大きな図がご覧になれます。

平成26年10月の毎日の天気図

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