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こんにちは!気象庁です! 平成16年4月号

目次

◎ 防災情報の伝達の迅速化・確実化 〜緊急防災情報に関する調査〜
◎ 〜注意報・警報をよりわかりやすくよりきめ細かく〜
◎ 三宅島火口の監視カメラの観測を開始しました
◎ 気象庁の紹介(その21)気圧の観測
○ あの町・この街“沖縄県石垣市”(石垣島地方気象台)
○ 5月の気象メモ
○ 平成16年3月の地震の状況
○ 平成16年3月の火山の状況
○ 平成16年3月の日本の天候
○ 平成16年3月の世界の天候
○ 平成16年2月の毎日の天気図

防災情報の伝達の迅速化・確実化 〜緊急防災情報に関する調査〜

 平成15年に発生した災害においては、防災情報が防災関係機関の間および住民の間で十分に共有化されず、住民の的確な防災行動に結びつかなかった事例がありました。たとえば、9月26日に発生した十勝沖地震では、気象庁から津波警報が発表されたにもかかわらず、一部の関係市町村からは避難勧告が発表されなかったり、避難勧告の発表が遅れる等、的確な防災行動を促す防災情報の伝達・提供という面で課題を残しました。また、7月19日から20日かけて九州地方を襲った大雨では、夜間に急激に発達した大雨の状況に対して市町村、消防機関等において早めからの防災対応をとることができず結果的に土砂災害により数名の貴重な命が失われる等、住民の早期自主避難を促す防災情報の伝達・提供という面で課題が指摘されました。

 そこで、気象庁・内閣府・消防庁では、「緊急防災情報に関する調査」委員会(委員長:今村文彦東北大学大学院教授)を設置し、災害発生前の緊急時における防災情報の伝達・提供に関する課題・問題点を整理し、その解決の方向性について検討しました。そして、自助・共助・公助の総合的推進に資する3府庁共通の施策展開方針として「防災情報の伝達・提供の迅速化・確実化に関する方針」をとりまとめました。

 その方針の主な内容は、

  1. 防災情報の伝達主体の責任分担を明確にし、ハード面としての伝達手段を整備するとともにソフト面としての伝達体制を確立すること
  2. 住民個々人が自らの行動を判断する際に参考とする情報を容易にかつ直接的に入手できる状況を作るとともに、住民の防災意識を啓発する広報・教育・訓練を強化すること です。

 さらに、具体的な施策として、

  1. 津波対策については、地震発生から津波警報等に基づいて市町村長が発表する避難勧告等を住民が受け取るまでの時間をできるだけ短くするため、
    1. 気象庁が緊急地震速報を活用して津波警報等の発表の迅速化を推進すること
    2. 津波警報等を市町村へ迅速かつ確実に伝達するために消防庁の地域衛星通信ネットワークを活用すること
    3. 津波警報等を受信した場合に直ちに市町村長が避難勧告等を発表できるような体制を予め構築しておくこと
    4. 防災情報と避難行動の関係に関する住民と行政との平常時からの合意形成を推進すること
    等の取り組みが推奨されました。
    津波警報とそれに係る避難勧告等の伝達・提供

  2. 風水害対策については、徐々に災害発生の可能性が高まっていく状況に応じた防災行動を支援するため、
    1. 個別地域毎のきめ細かな防災対応(特に、消防機関や地域防災リーダーの活動)に必要な観測・予測情報を地域レベルで共有できる状況を用意すること
    2. 住民の早期自主避難を促進するために個別地域毎の大雨時等における避難の目安について住民と行政の間で平常時から意思疎通を図ること
    3. 地域の実情に応じた防災行動が円滑になされるように住民個々人レベルが平常時から避難行動を事前確認できるような広報・教育・訓練を強化すること
    等の取り組みが推奨されました。

地域レベルにおける情報共有化

 気象庁では、今回の調査で示された方針に沿って、内閣府、消防庁等と連携して、防災情報の迅速かつ確実な伝達のための取り組みを連携して展開していくことにしています。

災害時の「自助」、「共助」、「公助」とは?


矢印

「緊急防災情報に関する調査」成果の概要についての詳しい資料はこちらからご覧になれます。

〜注意報・警報をよりわかりやすくよりきめ細かく〜

 気象庁では、全国を362の区域に細分して、台風や大雨、大雪、強風などにより災害が発生する恐れがあるときには注意報を、重大な災害の発生する恐れがあるときには、警報を発表して注意・警戒を呼びかけています。平成16年3月18日からは、注意報・警報を分かりやすく、効果的にお伝えするため、本文内容を細分区域ごとに記述することを基本とした、以下のような新しい形式で発表するようにしました。

例えば、お住まいの地域が神奈川県の「丹沢・津久井地方」にあるとすると 新しい形式の注意報・警報の特徴
@細分区域名
注意報・警報の発表対象である細分区域名を記述します。この際、警報・注意報の発表のあるなしに関わらず全ての区域を常に同じ順番で統一して表示します。なお、お住まい地域の細分区域名は、 こちらをクリックしてご覧ください。
A注意報・警報の発表状況
細分区域ごとに、どのような注意報・警報が発表されているのか記述します。発表状況には、「重要変更」(※1)、「発表」、「解除」、「継続」、「警報から注意報」(これまで警報であったものが注意報にグレードダウンしたことを示す)、「発表注意報・警報はなし」の6種類のいずれかを記述します。
 ※1 「重要変更」…既に大雨警報が発表されている状況下で、過去数年で最も土砂災害の起こる可能性が高くなった場合などには、発表文の冒頭及び細分区域ごとの発表状況欄に「重要変更」と記述し、特に警戒が必要であることを示します。
B特記事項
警報に切り替わる可能性(※2)や、土砂災害や浸水への注意・警戒が必要な場合にはそのことを記述します。
 ※2 警報に切り替わる可能性…早朝や深夜などに警報に切り替わる可能性が高いときには、注意報の段階であらかじめ「○○までに××警報に切り替える可能性がある」と特記事項に明示します。実際に避難、防災活動が必要になる場合には、警報として発表しなおします。
C気象の量的予想
大雨などの現象の開始・終了・ピークの時間帯及び量的最大値等を記述します。
D付加事項
突風やひょう、氾濫やフェーンなど特徴的な留意すべき気象の特徴がある場合に、そのことを付加事項として記述します。

気象庁が発表する最新の情報で、避難や防災活動等にご活用ください。
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注意報・警報の発表状況は、気象庁ホームページ上で確認いただけます。

 さらに上図のような文章で情報をご覧になりたい方は・・・→ 気象庁トップページ上のボタン「リアルタイム情報」へ入り、都道府県ごとの発表文からご利用ください。

三宅島加工の監視カメラの観測を開始しました

気象庁は三宅島の火山活動をより正確に監視するため、東京都および三宅村と協力して、三宅島山頂火口の南西縁に、火口内を直接監視するカメラと地震計を設置しました。 監視カメラにより火口内の噴煙の状態が連続的に観測され、その映像データは地震計データとともに東京の気象庁本庁にある火山監視・情報センターに送られて、平成16年3月30日から常時監視されています。

これらの監視カメラ及び地震計の整備により、三宅島の火山活動の多様な観測が可能になるとともに、噴煙活動と火山性地震や火山性微動(※)との対応など、火山現象の解明に重要なデータが得られることも期待されています。

監視カメラの映像は、気象庁から内閣府、東京都庁等の関連する防災機関へも送られて、三宅島の防災活動に利用されています。

(※)火山性微動:地下のマグマの振動や水蒸気の移動などによって起きると考えられている、地下で連続的に発生する振動。(参考文献:「火山に強くなる本」)

火口監視カメラと三宅島火口底の噴気活動


気象庁の紹介(その21) 気圧の観測

 地球の周りには大気の層があり、普段、人間は感じませんがこの大気にも重さがあります。
この大気の重さによって生じる圧力を気圧といい、気圧は上空に行くほど小さくなります。
国際単位系(SI)においては、1kgの物に1m/s2の加速度を加えたときの力を1N(ニュートン)と言い、1u(単位面積)に1Nの力が働いた時の圧力を1Pa(パスカル)で表します。また、1Paを100倍した値を1hPa(ヘクトパスカル)と言います。
 気象で使う気圧の単位として以前はミリバール(mb)が使われていましたが、1992年12月からはhPa(ヘクトパスカル)を用いています。(1mb=1hPa=100Pa)。
 気圧は天気図に等圧線を書くときの基本データになるなど、風や天気などの変化を知るために重要な資料です。

 気象庁で気圧の観測に使用している電気式気圧計は、気圧の変化を半導体の電気的な変化として検知し、気圧の値を数字で表示するように作られています。
電気式気圧計 電気式気圧計の内部


















あの町・この町 沖縄県石垣市:石垣島地方気象台

“石垣市”(石垣島地方気象台)

石垣島地方気象台と石垣市街地  石垣島地方気象台は、観光地として有名な西表島や小浜島(NHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」で有名になりました)など幾つかの島々からなる八重山諸島の中の石垣島にあります。創設は明治29年(1896年)で、今年108年目を迎えました。石垣島は、年間を通して気温・湿度が高く、熱帯の果物の栽培が盛んで、石垣島産のパイナップルやマンゴーなどは夏の観光土産品として広く知られています。



竜巻実験装置(お天気教室にて)  沖縄県では、住民生活や観光産業に与える台風の影響が大きく、八重山諸島を所轄する石垣島地方気象台が発表する台風情報や注警報は、地域に密着した重要な情報として、広く利用されています。また、石垣島は1771年に起きた明和の大津波で大きな被害を受けたこともあり、学校や自治体では地震や津波に対する防災教育も盛んです。気象台では防災気象講演会やお天気教室、出前講座の開催を通して、地域住民に対する防災知識の普及に精力的に取り組んでいます。お天気教室では、職員が製作した竜巻実験装置、雨粒発生装置などの各種実験装置を使用し、子供たちが楽しみながら学習できるような工夫もしています。

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石垣島地方気象台のホームページはこちらから


5月の気象メモ

5月の気象

 日本付近が移動性高気圧に覆われると「五月晴れ」の晴天が広がります。「五月晴れ」は本来、陰暦の五月の梅雨時期の晴れ間の意味でしたが、今ではまさに5月のさわやかな晴天にぴったりの言葉として使われています。

 日差しが強まると気温は急速に上昇し、最高気温が25℃を超える「夏日」の日数が各地で増加します。北海道はまだ雪の降る日もありますが、梅(札幌の平年開花日:5月6日)や桜(同:5月9日)の花が同時に咲き始め、動植物がいっせいに活動を始めます。一方、南西諸島は梅雨入りの時期を迎え、一足先に夏へと移り変わります(梅雨入りの平年日:沖縄5月8日、奄美5月10日ころ)。  このように5月は、南北に長い日本列島で春と夏が同居する月です。また、穏やかな日が多く一年の中でも快適な季節といえるでしょう。

 しかし、初夏の暖気と冬の寒気がぶつかり合うこの季節は、日本海や北日本で低気圧が発達すると広い範囲で天気が急激に変わり、海や山は大荒れになり思わぬ事故が起こることもあります。このように5月に現れて急激に発達する低気圧を特に「メイストーム」と呼びます。これは1954年5月に大海難事故を発生させた低気圧から生まれた呼び名です。

 このメイストームは、発達した低気圧の影響により天気が荒れたり、上空に強い寒気が入り込み、ひょうまじりの雷や遅霜の被害をもたらす事もあるので注意が必要です。



平成16年3月の地震の状況

概況

震度合計
回数 32 58 96

 3月に日本及びその周辺で、震度3以上を観測した地震は6回でした。
 このうち震度4以上を観測した地震は11日の茨城県沖の地震(M5.3、最大震度4)の1回でした。

平成16年3月の地震に関する詳しい情報は、こちらをクリックしてください。


平成16年3月の火山の状況

全国の火山の概況

 3月に噴火したのは、三宅島、桜島、薩摩硫黄島、諏訪之瀬島の4火山でした。

 三宅島については、火口カメラ設置工事の際に山頂火口付近で微弱な降灰が観測されたもので、このような現象はこれまでにも発生していたと見られます。他の3火山は、いずれも従来からの山頂噴火が継続しました。

 三宅島の火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、長期的には減少傾向にありますが、最近1年余りは日量3千〜1万トン程度でおおむね横ばい傾向となっています。
 阿蘇山では規模の大きい土砂噴出は発生しませんでしたが、浅部の熱的な活動が依然活発です。
 霧島山では26日に火山性微動が観測され、その直後に噴気活動が活発になりました。
 口永良部島では月の前半に微少な地震が多発し、下旬には微動が時々発生しました。
 伊豆大島では2日に島内北西部で一時的に地震が多発しました。

平成16年3月に活動があった各火山の概況

吾妻山 微少な地震の回数は依然としてやや多い状態で続いていますが、1月を最多に減少してきています。
浅間山 [火山活動度レベルは2(やや活発な火山活動)でした。]
地震の発生回数がやや多く、微動も時々発生しました。火口底には依然高温部が見られますが、全体として温度は低下傾向にあります。
伊豆大島 [火山活動度レベルは1(静穏な火山活動)でした。]
2日に、一時的に地震が多発しました。また地震が活発に起こるのに合わせて体積ひずみ計で伸びの変化が観測されました。 噴煙活動等その他のデータには変化はありませんでした。
三宅島 5日から13日にかけて地震が多発しました。28日に火口カメラ設置工事の際に山頂付近で微弱な降灰を確認しました。火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は長期的には減少傾向にありますが、日量3千〜1万トン程度でおおむね横ばい傾向となっています。
福徳岡ノ場
(ふくとくおかのば)
8日に変色水が確認されましたが11日には確認されませんでした。
海上保安庁第三管区海上保安本部の調査による)
阿蘇山 [火山活動度レベルは2(やや活発でな火山活動)でした。]
中岳第一火口の火山活動は依然やや活発で、規模の大きい土砂噴出は発生していませんが、小規模な土砂噴出は継続し、湯だまり温度が依然高い状態にあります。また、孤立型微動の発生回数は減少しましたが、連続的な火山性微動が発生しましました。
雲仙岳 [火山活動度レベルは1(静穏な火山活動)でした。]
霧島山 御鉢付近で26日に火山性微動を観測しました。その直後から御鉢火口の噴気活動が活発となり、その後もやや活発な状態が続きました。28日には御鉢付近の地震が一時多発しました。
桜 島 [火山活動度レベルは2(比較的静穏な火山活動)でした。]
従来からの南岳山頂の噴火が継続しましたが、月間の噴火回数は2回で、桜島としては、比較的静穏な噴火活動でした。
薩摩硫黄島 5日、19〜29日に噴火し、時々集落で降灰が確認されました。22〜27日に振幅のやや大きな連続微動が発生しました。
口永良部島 月の前半は地震が引き続きやや多い状態でした。下旬に微動が時折発生しました。
諏訪之瀬島 25日に小規模な山頂噴火があり、集落で降灰が確認されました。

詳しい地方別の火山に関する情報はこちら( 北海道地方 東北地方 関東・中部地方 九州地方 沖縄地方 )をクリックしてください。

平成16年3月の日本の天候

天気概況

 全国的に気温の変動が大きくなりました。

 上旬は大陸から強い寒気が入って全国的に気温が低く、日本海側では、大雪となったところがありましたが、上旬末から中旬にかけては、移動性高気圧に覆われる日が多く、全国的に気温が高くなりました。
 中旬末から、本州南岸を低気圧が通過することが多くなり、気温は平年並み程度まで下がりましたが、下旬の後半は移動性高気圧に覆われ、全国的に晴れて暖かい日が多くなりました。

  

3月の記録(1位更新のみ、*はタイ記録)
月降水量の少ない記録(mm)大船渡 28.5、山形 17.0、仙台 12.5、福島 13.0、長野 19.5
降雪の深さ月合計値の多い記録(cm)金沢 48、銚子 1*

平成16年3月の詳しい情報は、こちらをクリックしてください。


平成16年3月の世界の天候

(1)モンゴルから渦中の多雨(雪)

 モンゴルから華中では降水量が平年より多く、モンゴルでは異常多雨(雪)の地点がありました。中国内モンゴル自治区の東部では、降雪により牧草地が被害を受け、家畜約2万頭が死亡したと報じられました。内モンゴル自治区のホフホトでは月降水量30mm(平年比309%)。

(2)インドネシア付近の多雨

 インドシナ半島からインドネシアでは降水量が平年より多く、インドネシア付近に異常多雨の地点がありました。月末にインドネシア東部で洪水や地滑りにより約50人が死亡したと伝えられました。ボルネオ島バリクパパンでは月降水量402mm(平年比190%)で異常多雨。

(3)ヨーロッパの少雨・トルコ付近の低温・多雨

 ヨーロッパ付近に形成されたブロッキング高気圧の影響で、ヨーロッパでは広範囲で異常少雨となりました。一方、その南東のトルコ付近は上空の寒気の影響を受け、異常低温・異常多雨となりました。スイス南部のルガーノで月降水量3mm(平年値:106mm)、トルコ北部のゾングルダクで月平均気温3.7℃(平年差−3.7℃)、トルコ南部のアンタルヤで399mm(平年比370%)。

(4)コロンビア・ボリビアの地滑り

 コロンビアで月の半ば過ぎに、ボリビアで月末にそれぞれ地滑りが発生し、約20人、約15人が死亡したほか、ボリビアでは約400人が行方不明と報じられました。

気温偏差図

降水偏差図

図をクリックすると、大きな図がご覧になれます。


平成16年2月の毎日の天気図



2月1日から8日の毎日の天気図 2月9日から17日の毎日の天気図 2月18日から26日の毎日の天気図 2月27日から29日の毎日の天気図

平成16年2月の天気図【PDF形式:478KB】




編集・発行 気象庁


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